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NEDOがIoT向け電子部品の試作拠点を設置・公開へ、異業種やベンチャーの新規参入を狙う

2016/10/05
(水)
SmartGridニューズレター編集部

NEDOは、IoT向けの電子部品の試作拠点「IoTオープンイノベーション拠点」を設置する。様々な業種の企業や団体が利用できる。

2016年9月30日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、IoT向けの電子部品の試作拠点「IoTオープンイノベーション拠点」を設置することを発表した。2017年度の半ばまでに国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)にこの拠点を設置する。

IoTのサービスでは、メモリやセンサーなどの電子部品が欠かせないが、そのような部品を設計、製造するには専門の技術者が必要だ。さらに、半導体を使った電子部品を製造するには専門の製造設備が必要になる。この設備は非常に高価で、専門の企業でなければ導入しにくいものだ。

今回の取り組みは、電気、電子技術に精通しているいわゆる「エレクトロニクス企業」だけでなく、食品やヘルスケア、物流など、多様な業種の企業、そして中小ベンチャー企業がIoTサービスを実現することを支援するもの。NEDOはこの取り組みで、エレクトロニクス企業の発想からは出てこないような多様なアイデアやビジネスモデルが出てくることを期待しているのだ。

具体的には産総研内に設置する試作拠点を公開して、IoTサービスの構築を目指すあらゆる業種企業、中小ベンチャー、大学、公的研究機関が利用できるようにする。利用する企業や団体を専門技術者が支援して、電子部品のサンプル制作や少量生産を実現させて、量産につなげる。つまり、この拠点を利用することで、電子部品に関するノウハウがない企業や団体でも、IoTシステムに必要な電子部品を作ることができるのだ。

IoTオープンイノベーション拠点の役割

NEDO

試作拠点は産総研の既存設備を基に整備する。IoTでは特に、低消費電力で小さい部品が必要になることが多い。その点を考えて、小さい部品に多様な機能を集積できる設備、例えば半導体ウエハを3次元積層できる設備などを導入する。

拠点の稼働が始まり次第、すでに決まっている6つのテーマの研究開発を始める(表)。低消費電力、小型、セキュリティ、並列演算など、それぞれ特徴がある研究テーマを選んだ。もちろん、このテーマに関係する企業、団体でなくても、この施設は利用できる。

テーマ 実施団体
IoTセンシングに向けたマルチスペクトラム赤外イメージングシステムの開発 アイアールスペック株式会社
京セミ株式会社
ビッグデータ解析のための低消費電力演算チップの開発 ウルトラメモリ株式会社
株式会社PEZY Computing
IoTネットワークインターフェースデバイス製造技術の開発 日本電信電話株式会社
NTTエレクトロニクス株式会社
燃焼式水素ガスセンサーチップの開発 株式会社ピュアロンジャパン
プラズモニックセンサー及びIoTデバイスを用いたセンシングシステムの開発 キッコーマン株式会社
高効率な極小RFIDタグの開発による省電力化の実現 株式会社エスケーエレクトロニクス

 


■リンク
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

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