Volkswagen Group傘下にあるチェコŠKODA(シュコダ) AUTOは2017年11月17日、2020年から電気自動車(EV)の生産販売を始めると発表した。また、2019年にはプラグインハイブリッド車(PHEV)の完成車と、PHEV用電気部品の生産を開始する。PHEV用電気部品はVolkswagen Group傘下の企業で共用することを前提に生産する。ŠKODA AUTOは2017年4月の上海モーターショーで、SUV型EVのコンセプトカー「ŠKODA VISION E」を公開している。満充電状態で500km走行可能で、レベル3の自動運転機能を搭載する車両だ。その発表時にŠKODA AUTOは2025年までにEVを5車種発売するとしていたが、その第一歩が2020年から始まる。
図 2017年4月の上海モーターショーで公開したSUV型EVのコンセプトカー「ŠKODA VISION E」
出所 ŠKODA AUTO
ŠKODA AUTOが今回発表した計画では、PHEV、EVのそれぞれの完成車と、Volkswagen Group傘下の企業で共用するPHEV用電気部品すべてをチェコ国内で生産する。2019年から生産を始めるPHEVの完成車はリフノフ・ナド・クニェジュノウ郡のクヴァシニの工場で、同じく2019年から生産を始めるPHEVの共通電気部品と、2020年から生産を始めるEVの完成車はボヘミア州ムラダー・ボレスラフ市の工場で生産する。そして、2019年に生産販売を開始するPHEV車はŠKODA AUTOのセダン「ŠKODA SUPERB」にPHEVの機構を載せたものになるという。
図 ŠKODA AUTOのセダン「ŠKODA SUPERB」。同社初の電動車両はこの車種のPHEV版となる
出所 ŠKODA AUTO
今回発表したPHEV、EVの生産と、PHEV用共通電子部品の生産は、ŠKODA AUTOが掲げる企業戦略「ŠKODA Strategy 2025」の基礎となる部分だという。この戦略ではほかに、コンピュータや通信の先端技術を採り入れることや、生産工場に先端技術を採り入れて、生産効率の向上を目指すこと、さらには自動車の電動化や自動運転技術の発展を見越した、新しいビジネスの探索などがあるという。