SBドライブと先進モビリティは2017年11月22日、沖縄県の宜野湾市と北中城村(きたなかぐすくそん)で自動運転バスの実証実験を実施すると発表した。期間は12月13日まで。内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム」の「自動走行システム」で委託を受けて実施するもの。実験には先進モビリティが市販の小型バスを改造して自動運転機能を持たせた車両を使用する。
図 実証実験に使用する車両
出所 SBドライブ
今回の実験では、宜野湾市と北中城村付近を走る国道58号線と、それに並行して走る宜野湾バイパス、アメリカ軍海兵隊の普天間飛行場の南を走る国道330号線を走行する。さらに那覇市と沖縄市を結ぶ幹線道路を中心としたルートも走行する。沖縄本島都市部でも比較的交通量が多い公道を自動運転で安全に運行できるか検証する。
さらに、高精度3次元地図データを基に車両を制御する実験や、「磁気マーカー」と車載センサーを利用して狙った場所に車両を停車させる実験、車両の加減速を制御して、乗客の転倒を防ぎ、乗り心地を高める実験などを実施する。さらに、制御技術とセンサー技術に加えてAI(Artificial Intelligence:人工知能)を活用する可能性を検証するとしている。
加えて、日本政府が相次いで打ち上げている準天頂衛星(QZSS:Quasi-Zenith Satellite System)「みちびき」が発する「L6」信号を利用してcmレベルで現在位置を補正しながらの車線走行制御実験も実施する。ちなみに準天頂衛星システムは2018年に衛星4機体制で運用を開始し、2023年までには衛星を3機追加して7機体制で運用する予定となっている。
SBドライブと先進モビリティは、この実証実験などの活動を続け、自動運転技術の実用化と、自動運転車両を利用した輸送サービスの事業化を目指すとしている。
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SBドライブ