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ソフトバンクと愛知時計電機、NB-IoTによる水道メーターの無線自動検針の実証実験実施へ

2017/12/14
(木)
SmartGridニューズレター編集部

ソフトバンクと愛知時計電機は、LPWA無線通信方式の一種である「NB-IoT」を活用した水道自動検針の実証実験を実施すると発表した。

ソフトバンクと愛知時計電機は2017年12月13日、LTEを基にしたLPWA(Low Power Wide Area)無線通信方式の一種である「NB-IoT」を活用した水道自動検針の実証実験を実施すると発表した。実験の期間は2018年1月下旬~3月下旬の予定。対象地域は愛知県内。まずは、地中にある水道メーターとの無線通信時の電波強度や通信成功率、通信時間などを確認し、水道自動検針にNB-IoTを利用できるのか確認するところから始める。

図 今回の実証実験の概要

図 今回の実証実験の概要

出所 ソフトバンク

さらに、検針データを短い間隔で取得することを試みる。現在は2カ月に1度、検針員が水道利用者を訪れて検針しているが、無人で自動検針が可能という特徴を活かして、より短い間隔の検針を検証する。さらに同じ地域で同じ時刻に取得できる、複数の利用者の水道利用データを、ソフトバンクのクラウドに送信して、グラフなどの見やすい形で表示することや、電力やガスなどほかのさまざまなセンサーの検出値と合わせて分析し、漏水や災害が発生したときにいち早く対応する方法を確立することなどを予定している。

また、水道検針データをクラウドに送信して、水道利用量と日常生活のさまざまな活動との関連を分析し、水道利用量の変化から、住人の安否を確認可能とするサービスや、健康管理に関連するサービスなど、新しいサービスの可能性を検討するとしている。

今回の実験では、愛知時計電機が開発中の「光ピックアップ方式」の水道メーターを使用する。これは、機会式水道メーターの指針に光を照射し、反射光の変化によって指針の移動を検知するものだ。この水道メーターにセイコーソリューションズが開発したNB-IoT対応通信モジュールを組み込む。このモジュールは通信プロトコルとしてHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のほかに、OMA(Open Mobile Alliance)が標準化した軽量プロトコル「LightweightM2M」にも対応する。


■リンク
ソフトバンク
愛知時計電機

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