[ニュース]

丸の内ビルディング、燃料電池とガスタービンのハイブリッドシステムを導入へ

2018/01/31
(水)
SmartGridニューズレター編集部

三菱日立パワーシステムズは、固体酸化物形燃料電池とマイクロガスタービンを組み合わせた「加圧型複合発電システム」を東京、丸の内ビルディングに納入すると発表した。

三菱日立パワーシステムズは2018年1月31日、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)とマイクロガスタービンを組み合わせた「加圧型複合発電システム」を東京、丸の内ビルディングに納入すると発表した。同日に設置工事を開始し、2019年2月に本格運転開始の予定。丸の内ビルディングは竣工から15周年が経過し、ビル内の発電機が改修時期を迎えていた。そこで、三菱日立パワーシステムズの加圧型複合発電システムを選定した。

図 三菱日立パワーシステムズの「加圧型複合発電システム」

図 三菱日立パワーシステムズの「加圧型複合発電システム」

出所 三菱日立パワーシステムズ

三菱日立パワーシステムズの加圧型複合発電システムは、内部で都市ガスを改質して水素と一酸化炭素に分離し、SOFCセルで空気中の酸素と改質して得たガスを反応させて電力を得る。システムに都市ガスを投入する時は、一般的な燃料電池よりも高い圧力で投入し、燃料電池の稼働効率を高める。さらに、SOFCセルが発電後に排出するメタンなど可燃性のガスを利用して、マイクロガスタービンを回転させてさらに発電する。さらに、マイクロガスタービンの排熱を利用したコージェネレーション(熱電併給)も可能だ。

図 加圧型複合発電システムは燃料電池とガスタービンの2段構えで発電する

図 加圧型複合発電システムは燃料電池とガスタービンの2段構えで発電する

出所 三菱日立パワーシステムズ

投入した燃料に対する発電効率は2段階の発電によって65%を超え、コージェネレーションも実施すると総合効率が73%を突破するという。ちなみに一般的な石炭火力発電では、投入する熱エネルギーを電力に変換する効率が45%程度、液化天然ガスを燃料とするコンバインドサイクル発電で47%程度、最新鋭のMACCⅡ(More Advanced Combined CycleⅡ)発電で61%ほどだ。

このシステムは国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業で、国内4カ所に実証機を設置して安定稼働を確認している(参考記事1参考記事2)。その後、業務、産業用途向けに実用品を開発し、2017年夏に発売した。今回の丸の内ビルディングからの受注はこのシステムとしては初受注だという。

三菱日立パワーシステムズは今後、業務用、産業用燃料電池の拡販に向けて積極的に提案営業を展開するとしている。


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三菱日立パワーシステムズ

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