積水ハウスと大阪ガス、燃料電池と定置型蓄電池を住戸に設置した分譲マンション提供へ

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2018年2月21日 0:00

積水ハウスと大阪ガスは、大阪市内に建設中の分譲マンションの全住戸に家庭用燃料電池を、一部住戸に定置型蓄電池を設置すると発表した。

積水ハウスと大阪ガスは2018年2月21日、大阪市内に建設中の分譲マンション「グランドメゾン上町台 ザ・タワー」の全住戸に家庭用燃料電池「エネファーム type S」を、一部住戸に定置型蓄電池を設置すると発表した。燃料電池に加えて定置型蓄電池もマンションに設置するのは世界初の例だという。販売は2018年1月から始まっており、2019年12月に竣工の予定。

図 「グランドメゾン上町台 ザ・タワー」の完成イメージ

図 「グランドメゾン上町台 ザ・タワー」の完成イメージ

出所 積水ハウス

全住戸に設置する燃料電池はマンションにも設置可能なサイズまで小型化したもので、定格出力は700W。24時間連続で稼働させることで、購入電力量を最小化できる。発電した電力のうち、未使用の分は大阪ガスに売電することも可能だ。

一部住戸に設置する定置型蓄電池は、蓄電容量が3.2kWhで定格出力が1500Wのものだ。燃料電池で発電した電力を定置型蓄電池に充電し、消費電力量が大きい時間帯に充電した電力を消費することで、購入電力量をさらに下げることができる。標準的な家庭に比べて、最大で97%まで削減可能だとしている。CO2排出量も52%削減できる。また、定置型蓄電池を設置した住戸は、停電やガス供給遮断が発生しても蓄電池に充電した電力を利用できる。使用する家電製品を扇風機やテレビなど最小限に抑えれば、蓄電池が満充電状態で最長3日間は電力を使用できるという。

さらに入居者専用Webサイトを通して、それぞれの入居者に合わせてエネルギーを節約する行動の例を紹介する。このWebサイトでは、電気やガスの使用量、料金、燃料電池の発電量を確認することや、風呂の湯張り開始、床暖房の運転開始・停止を指示することも可能だ。さらに、マンション全体の節電実績なども表示する。

積水ハウスは今後、戸建住宅や賃貸住宅などにも燃料電池を設置し、余剰電力を買い取るサービスを提供していく方針を示している。


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