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東電EP、山梨県内の2工場に大規模リチウムイオン蓄電池を納入ーデマンドレスポンスに対応

2018/02/27
(火)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

東京電力エナジーパートナー(東電EP)は、山梨県内の2工場に大規模リチウムイオン蓄電池を納入したと発表した。

東京電力エナジーパートナー(東電EP)は2018年2月26日、山梨県内の2工場に大規模リチウムイオン蓄電池を納入したと発表した。納入先は三井農林の須玉工場(山梨県北杜市)と、コニカミノルタサプライズの本社工場(山梨県甲府市)。どちらも、正極材にオリビン型リン酸鉄を採用した村田製作所のリチウムイオン蓄電池「Fortelion」を使用している。三井農林須玉工場に納入したものには、明電舎の交直変換装置を組み込み、コニカミノルタサプライズ本社工場に納入したものはYAMABISHIの交直変換装置を組み込んでいる。

図 コニカミノルタサプライズ本社工場に設置した大規模リチウムイオン蓄電池

図 コニカミノルタサプライズ本社工場に設置した大規模リチウムイオン蓄電池

出所 YAMABISHI

どちらの蓄電池も平常時は送電網からの電力の瞬時電圧低下に備える。送電線への落雷などの原因で送電電力の電圧が瞬間的に低下すると、工場の生産ラインが停止して、大きな損害が発生することがある。大規模リチウムイオン蓄電池を設置することで、送電網からの電力の瞬時電圧低下が発生したときに、蓄電池に充電しておいた電力を工場に供給し、工場への悪影響を抑える。電力供給が停止したときも蓄電池が検知して、工場への電力供給が途切れる事態を防ぎ、電力供給が再開するとき、または蓄電池に充電した電力が尽きるときまで工場を稼働させる。

加えて、どちらの大規模蓄電池もデマンドレスポンスに対応する。電力需給が逼迫するときは、電力網からの受電を止めて蓄電池が充電しておいた電力を工場に供給する。ちなみに、コニカミノルタサプライズの本社工場に納入した大規模リチウムイオン蓄電池は、出力が400kWで、蓄電容量が260kWh。三井農林の須玉工場に納入した大規模リチウムイオン蓄電池の仕様は不明。


■リンク
東京電力エナジーパートナー
村田製作所
明電舎
YAMABISHI
日本ファシリティ・ソリューション

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