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太陽光による電力を地域で消費、IHIが福島県相馬市で実証事業開始

2018/04/09
(月)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

IHIは、福島県相馬市で太陽光で発電した電力を地域で消費し、地域振興に寄与することを目的とした実証事業を開始した。

IHIは2018年4月6日、福島県相馬市で太陽光で発電した電力を地域で消費し、地域振興に寄与することを目的とした実証事業を開始し、事業用施設「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」を開設した。センター内には出力1.6MW(1600kW)の太陽光発電所を設置し、そこで発電した電力を相馬市下水処理場など地域に供給し、余剰電力で水電解水素製造装置と電気ボイラを動作させる。水電解水素製造装置で製造した水素は貯蔵し、電気ボイラで製造した蒸気は下水処理場に送り、汚泥の乾燥に使用する。

図 実証事業の概要

図 実証事業の概要

出所 IHI

太陽光発電所の発電量の変化に応じて、水電解水素製造装置や電気ボイラに供給する電力や、蓄電池が充放電する電力量、太陽光発電所の発電量を制御するエネルギーマネジメントシステムを導入している。このシステムにより、太陽光発電所が発電した電力全量を送配電系統に流さずに、地域で消費する。IHIはこの事業の内容を応用することで、再生可能エネルギーの大量導入時にも電力系統の安定維持に役立つとしている。

また、貯蔵した水素は災害時の電源として利用する。そのために出力25kWの燃料電池を導入した。災害発生時は合計で最大420kWhの電力を「復興交流支援センター」に供給する。この電力で21日間は生活可能としている。

貯蔵した水素は、アンモニアなどほかの物質に転換して輸送しやすい形にする研究や実証事業にも使用する。


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IHI

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