いすゞ自動車は2018年4月13日、液化天然ガス(LNG:Liquefied Natural Gas)を燃料とする大型トラック2台を開発したと発表した。シェルジャパン、一般財団法人環境優良車普及機構の協力を得て、2018年6月から顧客企業による試験走行を開始する予定だ。顧客企業による大型LNGトラックの試験走行は、日本初になるという。また、試験走行に先立って、日本初のLNG+CNGステーションを開設することも予定しているという。
図 いすゞ自動車が開発した大型天然ガストラックのイメージ
出所 いすゞ自動車
天然ガスは、発電量あたりのCO2排出量が化石燃料の中でも最も低いため、CO2、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)排出量削減を狙って天然ガスをトラックなどの車両に使用する試みがあり、海外では実用化できている例もある。
いすゞ自動車もエネルギー確保の問題や環境負荷の問題への取り組みとして、天然ガス車の開発をおよそ20年にわたって続けてきた。今回の試験走行で得たデータを分析して活用し、量産車の開発を検討するとしている。LNG車は、既存のディーゼル車やガソリン車に比べて、燃料のエネルギー密度が高く、今回開発した車両は満タンに補給した状態で、1000km以上の走行が可能だという。
今回のLNG車の開発は、環境省の2016年度「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」でいすゞ自動車が提出した「大型LNGトラックおよび最適燃料充填インフラの開発・実証事業」が採択となり、開発を続けてきたものだ。
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いすゞ自動車