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豊田通商と中部電力、電気自動車を活用したVPPによる電力系統安定化の検証を開始

2018/05/31
(木)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

豊田通商と中部電力は、電気自動車(EV)内蔵の蓄電池を電力系統に接続して充放電するV2G(Vehicle to Grid)技術の検証を開始した。

豊田通商と中部電力は2018年5月30日、電気自動車(EV)内蔵の蓄電池を電力系統に接続して充放電するV2G(Vehicle to Grid)技術の検証を開始した。系統に接続したEV内蔵蓄電池を電力需給バランス調整や送電周波数変動対策などに活用することを目指す。愛知県豊田市の駐車施設にEV用充放電設備を設置し、2019年2月ごろまで検証を続ける。

実証に当たって、複数台のEV内蔵蓄電池を束ねて充放電を制御するV2G制御システムを構築する。EV内蔵蓄電池への充電だけでなく、蓄電池に充電した電力を電力系統に逆潮流させて、電力系統への影響を評価し、需給調整用途でEV内蔵蓄電池をどれほど活用できるかを検証する。さらに、アメリカNuvveが開発したV2G技術を導入し、ごく短い時間での応答が必要で、難易度が高い短周期変動に対応する能力も検証する。ちなみに豊田通商は2017年12月にNuvveに出資している。

図 今回の検証で使用する機器の構成

図 今回の検証で使用する機器の構成

出所 中部電力

太陽光や風力など再生可能エネルギーを利用する発電設備が普及しているが、気候によって発電量が大きく変動し、人間の手では制御できない点が大きな問題になっている。そこで、再生可能エネルギーで発電した電力を大規模な蓄電池に一旦充電して、電力系統に流すことで電力系統を混乱させないようにする手法を取り入れる電力会社もある。

今回の実証は、大規模蓄電池の代わりにEV内蔵蓄電池を複数束ねたものを活用して、そこに再エネで発電した電力を一旦充電しようという試みだ。それに加えて、送電周波数の乱れに応じてEV内蔵充電池に充電した電力を放電して、周波数を安定させるサービスの提供も狙う。

豊田通商は今後、Nuvveが開発したV2G技術を利用して、多数のEV内蔵蓄電池を束ねて電力系統の調整力や、再エネ電力の一時蓄電などのサービスをアグリゲーターとして提供することを目指す。


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