安藤ハザマは2018年9月21日、燃料電池などの自家発電設備を利用した新しいエネルギー管理システム「安藤ハザマ次世代エネルギープロジェクト」の構築に着手すると発表した。安藤ハザマ自身が設置する、発電、蓄電設備を活用し、エネルギー消費量とCO2排出量を抑えようという取り組みだ。
このプロジェクトでは、純水素とガスの両方を利用可能な燃料電池、天然ガスで稼働するコージェネレーションシステム、大型定置型蓄電池などを分散配置して電源として活用する。発電した電力やコージェネレーションシステムで発生させた熱は、隣接する社屋や研究宿泊施設で利用する。
さらに発電した電力は、電力の自己託送制度を利用して電力会社の送電網を通して、遠隔地にある事業拠点や大型工事現場などに送電する。そして、電力供給を受ける拠点では、外壁団別処理やLED照明制御などを活用して需要を最小化する。将来はAI(人工知能)を活用して電力需要量を予測したり、各種センサーと空調機器、照明機器を連携させることで、さらに需要を削減するとしている。
図 安藤ハザマが構築する「安藤ハザマ次世代エネルギープロジェクト」のシステム概要
出所 安藤ハザマ
安藤ハザマはまず、茨城県つくば市にある技術研究所に発電設備を設置し、自己託送の準備を整える。そして、システムを運用しながら運用ノウハウを蓄積し、ほかの拠点にも展開するとしている。
この事業は国土交通省の「平成30年度第1回サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」の採択を受けており、システム整備などにかかる費用の一部の補助を受けられる。
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安藤・間