Daimlerは2018年10月23日(中央ヨーロッパ時間)、同社の電動トラック(EVトラック)「Mercedes-Benz eActros」をドイツのスーパーマーケットチェーンEDEKAに納車したと発表した。EDEKAはこの車両は配送車として試験的に1年間運用する。
図 EDEKAの店舗の前に停車する「Mercedes-Benz eActros」
出所 Daimler
EDEKAはMercedes-Benz eActrosを冷蔵車として、生鮮食料品など温度変化に敏感な品物の配送に使用する。運用する地域はベルリン周辺。ベルリン郊外の街、グリューンハイデにある倉庫からベルリン周辺にある店舗に商品を届ける。配送距離は最長で150~300kmになるという。
Mercedes-Benz eActrosは電源として蓄電容量240kWhのリチウムイオン蓄電池を搭載しており、満充電状態からの航続距離はおよそ200km。配送中に倉庫に戻り、商品を載せている間に充電し、200km走行できる状態を可能な限り維持するという。
Mercedes-Benz eActrosは、Daimlerのトラック「Mercedes-Benz Actros」の車台にモーターとリチウムイオン蓄電池を搭載した車両。動力となるモーターは後輪の車軸近くに2基搭載しており、それぞれのモーターが最大出力126kW、最大トルク485Nmの力を発揮する。Daimlerはこの構成で、ディーゼルエンジンを搭載した同等サイズのトラックとほぼ変わらない性能を期待できるとしている。
Daimlerは2018年9月から、Mercedes-Benz eActrosを試験目的で顧客企業に提供している。試験目的の車両提供は2018年一杯で終了となり、その後は提供を受けた各業者がそれぞれの目的を持って車両の運用試験を実施する。DaimlerはMercedes-Benz eActrosの量産を2021年に開始する計画だ。
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