2015年11月16日、株式会社インターネットイニシアティブ(以下:IIJ、東京都千代田区、代表取締役社長:勝 栄二郎)は、スマートメーターとWi-SUN※1通信で接続し、Bルートデータをリアルタイムに取得するための機器「SA-M0」(エスエーエムゼロ)を開発し、2016年2月より提供を開始することを発表した。
写真 「SA-M0」製品イメージ
IIJは、同製品をスマートメーターのBルートデータ取得専用機器として、電力小売事業者やBルートを活用したサービス事業者向けに販売する。SA-M0は、Wi-SUN通信モジュールを内蔵した小型機器で手軽に設置ができ、さらに、ユーザー宅内に設置されたHEMS(Home Energy Management System)機器は、SA-M0を通じてスマートメーターとの通信が可能になるため、HEMS機器側でのECHONET Lite認証およびSMA認証の取得とWi-SUN通信機能の実装が不要になり、コストや手間が大幅に削減できる。(図参照)
図 利用イメージ
また、同製品はBルートデータの活用に必要なシステム基盤をワンストップで提供する「IIJスマートメーターBルート活用サービス」のラインナップにも新たに追加される。SA-M0をネットワークに接続するだけで自動的にスマートメーターと接続し、Bルートデータを取得、IIJのクラウド上に保管する。API経由でユーザー所有のシステムなどと連携した利活用ができ、データおよび機器の一元管理による運用の最適化が可能になる。さらに同サービスの従来端末(SA-W1+Wi-SUN通信ドングル)と比較して、3割の価格低下を見込めるため、導入が非常に容易になる。
◆「SA-M0」の主な仕様
サイズ | W58.0mm×D83.0mm×H24.3mm(アンテナ、突起部は含まず) |
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Wi-SUN | ・ローム社製 BP35A1 ・Wi-SUN用外部アンテナ一式 |
LAN | RJ45×1(100BASE-TX/10BASE-T、AUTO MDI/MDI-X対応) |
ECHONET Lite | ・ECHONET Lite 規格書 Ver1.11 準拠 ・AppendixECHONET機器オブジェクト詳細規定Release F準拠 ・Wi-SUN 電波強度取得、BルートID/Password設定機能(独自拡張) |
動作モード | ・ローカルモード(同一LANのHEMS機器と連携) ・クラウドモード(IIJスマートメーターBルート活用サービスと連携) |
消費電力 | 1.3W(Typ.) |
入力電源 | DC5V±5% |
IIJでは、「SA-M0」の販売目標を販売開始後1年間で30,000台とする。
※1 Wi-SUN:Wireless Smart Utility Network。NICT(情報通信研究機構)が中心となり開発された日本発の無線通信規格。
※2 ECHONET Lite:国内の家電メーカ、通信・電力会社などが加入するエコーネットコンソーシアムにより策定されたHEMS向けの通信標準規格。ECHONET Lite認証を取得することで、その適合性が示される。
※3 SMA認証:エコーネットコンソーシアムが策定したスマートメーターとHEMSコントローラ間のアプリケーション通信のインターフェース仕様に準拠していることを証明するための認証。
※4 2016年2月の提供開始時点で各認証取得予定。
■リンク
IIJ