≪1≫活発な次世代PHSに向けて端末のモジュールの開発
■ ところで御社は、次世代PHSに向けて端末のモジュールの開発も活発ですね。
近 義起氏
(ウィルコム 取締役
執行役員 副社長)
近 これまで当社では、バラエティのある端末を実現するために、図20に示すように、当初は「ジャケット」と言う名の無線モジュールを開発しいろいろな端末に搭載してPHS通信ができるようにしてきました。「ジャケット」は、R-SIM(Radio-Subscribe Identify Module、無線加入者識別モジュール)というモジュールに、PHS機能を集約し各種の端末に差し替えて使えるモジュールです。その後このR-SIMは、W-SIM(Willcom SIM)という新しい機能を付加したモジュール名に統一されました。
W-SIMは、ウィルコムのPHS通信機能と電話帳などの個人情報をもつ、超小型多機能通信モジュールで、その大きさは、横25.6mm×縦42.0mm×厚さ4.0mmと、SDカードを一回り大きくした程度です。対応端末(SIM-STYLE)に差し込むことで、さまざまな端末にPHS通信機能を使うことができるため、端末開発ベンダーは、無線通信技術部分の開発が不要となり、メーカー主導での端末開発が可能になり、PHS携帯端末、スマートフォン、パソコンに至るまでバラエティに富んだ端末群でPHS通信が楽しめるようになりました。