≪1≫WiMAXオークションでライセンス(免許)を6社へ
■ ところで、WiMAXを具体的に台湾に導入するためには、周波数が必要ですが、WiMAX用の周波数の割り当てやスケジュールは?
村井 それでは、実際に、どういうスケジュールでWiMAXが検討されてきたかを簡単に説明しましょう。
台湾ではM-台湾計画を具体化するために、2007年7月末に電波のオークションが行われましたが、その結果は、表1に示すように、
(1)台湾南部:遠伝電信(Far Eastone Telecommunications)
(2)台湾南部:大同電信(Tatung InfoComm)
(3)台湾北部:威邁思電信(Vmax Telecom)
(4)台湾北部:全球一動(Global Mobile)
(5)台湾北部:大衆電信(FITEL:First International Telecom)
(6)台湾南部:威達有線電視(Vaster Cable TV System)
の6社(台湾南部3社、台湾北部3社)に、2.5〜2.6GHz帯の周波数を各30MHz幅(計30MHz幅×6=180MHz幅)が割り当てられたのです。
この電波のオークションは、交通部や経済部工業局とかではなく、先ほど申し上げた台湾の電波法管轄機関であるNCCが、行政とは独立した中立的な組織によって行われました。
■ NCCと交通部の業務の切り分けはどのようになっているのですか?
村井 分かりやすく申し上げますと、NCCは基本的には、市場の観点で周波数の規制などやっていく組織で、「ライセンス(免許)の管理」を担当しています。一方、「周波数の管理(電波政策)」は交通部がやるという切り分けになっています。
この結果、具体的には図4に示すように、2.5〜2.6GHz帯に、WiMAXライセンス用の周波数帯〔用途:TDD(時分割複信)〕と6社の運営通信事業者が決まりました。
村井 いろいろと議論はありましたが、図4からわかるように、今回割り当てられたのは、
(1)2.565〜2.595 GHz帯(南・北の2社。各30MHz幅)
(2)2.595〜2.625 GHz帯(南・北の2社。各30MHz幅)
(3)2.660〜2.690 GHz帯(南・北の2社。各30MHz幅)
の3個(6社)の帯域です。