オープンかつワンストップのサービス
今回IIJが開発したプラットフォームの最大のポイントは、次の2つである。
- どのような事業者でも使うことができるオープンなプラットフォーム
- 各家庭のデータを確実に(セキュアに)蓄積・管理できる自社開発のトータルなサービス
スマートメーター、HEMSなどのECHONET Liteプロトコルは、インターネットプロトコル(IP)を下位プロトコルで使用する。このような面から見てもISPとして20年以上も培われたノウハウをもつIIJが電力事業に参入するのは、必然であろう。
同社は、今後のロードマップとして表3の内容を発表している。
表3 今後のロードマップ
〔出所 IIJ提供資料より〕
2015年6月から開始される、同社が開発したプラットフォームを使った実証実験環境では、SA-W1、SACMとPMSが無償提供される予定だ(表4)。これまでの電力事業に関連するさまざまな実証実験は採択された企業しか参加できず、どちらかというとクローズドな中での実証であった。
表4 実証実験用トライアル環境の概要
〔出所 IIJ提供資料より〕
同プラットフォームは、スマートメーターに対応したM2M/IoTプラットフォームとしても日本初のものといえ、電力に限らず、ガスや水道、その他のユーティリティ分野においても応用が可能である。オープンな実証実験環境で参加企業各社がどのような新しいサービスを生み出していくのか、日本初となるオープンプラットフォーム上で、新市場が活性化していくことに期待したい。