[特別レポート]

動き出したM2Mの新国際標準「oneM2Mリリース1」

― 日本初となる国際標準規格oneM2Mを使用したショーケースを展示 ―
2015/05/28
(木)
SmartGridニューズレター編集部

新世代M2Mコンソーシアムの目指すもの

 次に、「M2M標準への期待」として、新世代M2Mコンソーシアム 理事の木下泰三氏が登壇した。新世代M2Mコンソーシアムは、業種横断的に、安心・安全で豊かな生活を実現する「新世代のM2Mネットワーク社会」の創造と実現に向けて、2010年11月に設立された(図6)。会長には、東京大学 先端科学技術研究センター 森川博之教授が就任しており、2015年2月24日時点で、加盟企業・団体数は142にのぼっている。
 
写真6 新世代M2Mコンソーシアム 理事 木下泰三氏
 
図6 新世代M2Mコンソーシアムの活動指針
〔出所 新世代M2Mコンソーシアム 木下泰三氏講演資料より〕
 
 同コンソーシアムの2015年度の活動方針は、次の2点を主な軸としている。
 ① M2Mシステム実証環境の提供:Open M2Mプラットフォームによる相互接続の検証
 ②M2M標準化活動参画とその情報展開:oneM2Mへの参加による情報展開および標準化活動への提言活動
 
 同コンソーシアムは、2014年7月25日に、oneM2Mにパートナータイプ2注1として加入しており、木下氏は、oneM2Mに対して、日本の産業ユースケースに適した標準化と日本企業の活性化、また、標準プラットフォームの共通認定機関の設立と、オープンソース化について期待を寄せていると話した。
 
(注1)oneM2Mのパートナータイプ2(PT2):oneM2M のメンバー構成のタイプのひとつで、oneM2M関連団体としてのメンバー。新世代M2Mコンソーシアムのほか、後述するOMAやPCHA、HGI、BBF、Global Platformを含めて6団体がPT2メンバーとなっている。
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