スマートハウスの例でみるスマートグリッド
これまで、スマートグリッドの全体的な流れを見てきたが、身近なスマートハウスと電力会社の関係から見た、スマートグリッドのイメージは図3のようになる。図3の上部はICTシステム、下部は電力システムである。
(1)ICTシステム(双方向通信)
ICTシステムは、基本的に、スマートハウス(スマートメーター/HEMS/HAN)とスマートメーター用ネットワークで構成される。
(2)電力システム(双方向)
一方、電力会社の電力システムは、基本的に発電所や送電線、配電線などで構成され、スマートハウスでは太陽光発電等が設置されるようになってきた。さらに、電気自動車の蓄電池からの電力供給も予定されている。
(3)エネルギー管理システム(HEMS)
さらに、スマートハウスには、電力の有効活用や見える化などを実現するため、例えば、HEMSが設置される。
以上、スマートグリッドの登場の背景とその仕組みを概略的に紹介してきたが、スマートグリッドの展開は目を見張るほどであり、明らかに第2フェーズに突入したことを感じさせる。最近の主な動きを見るだけでも、表1のような例がある。今後、スマートグリッドが新しいビジネスを創造しながら、ますます国際的な広がりをもって展開していくことが予測されており、引き続き目が離せない状況となっている。