工場やオフィスで使用されるPoEの具体的イメージ
具体的に、PoE(IEEE 802.3at)による電力供給モデルのイメージ例を示すと、図10のようになる。
図10 IEEE802.3at(PoE Plu)に準拠し高出力給電に対応した「スマートL2スイッチ」によるシステム構成例
図10は、ヤマハ製のスマートL2スイッチ「SWX2200-8PoE」 〔Layer 2(MAC層)でスイッチを行う装置〕(写真1)をPSEとした、オフィスや工場にも適用できるPoEシステムのイメージである。
写真1 YAMAHA「SWX2200-8PoE」の外観(右側の8ポートがPoE用ポート)
〔出所 http://jp.yamaha.com/products/network/switches/swx/swx2200-8poe/〕
「SWX2200-8PoE」には、8ポートのPoEが搭載されており、IEEE 802.3af(1ポートで最大15Wを供給)に対応している。そのうち4ポートについては、IEEE 802.3at(1ポートで最大30Wを供給)に対応している。
給電方式は、データ線1-2のペアと3-6のペアを使用するAlternativeA方式が採用され、最大給電能力は123.2Wとなっている。
図10のシステム構成を整理すると、次のようになる。
- PSEにPoE8ポート搭載のL2スイッチ「SWX2200-8PoE」を使用。
- PDとして、複数の無線LAN用アクセスポイント(パソコンやスマートフォンなどを接続)のほか、ネットワークカメラ、IP電話機などを接続。
- 「SWX2200-8PoE」にルータを接続し、インターネットとの通信を実現。
- 図10の右下のように、管理用のパソコンを接続し、スイッチの接続状態を管理。