[クローズアップ]

日本と中国が次世代EV急速充電の統一規格を共同開発へ

— チャデモ協議会と中国電力企業連合会が2020年をめざし調印 —
2018/09/01
(土)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

世界の3つ急速充電規格で最初に導入されたCHAdeMO方式

〔1〕世界で最も早かったCHAdeMO方式

 次に、表3を見ながら、日本方式、中国方式、欧米方式を中心に、具体的な急速充電について見てみよう。

表3 世界の急速充電器の比較

表3 世界の急速充電器の比較

 日本のCHAdeMO方式は、2009年に、世界で最も早く50kW級(最大電圧500V、最大電流125A)の第1号が設置導入されたのを皮切りに、現在、市場には150kWが設置されている。また仕様段階であるが、400kW(1000V×400A)という世界最大級の出力をもつ急速充電器の規格が完成している。

〔2〕2020年の900kWの統一規格を実現へ

 一方、中国方式は2013年に日本と同じCAN通信を、欧米のコンボ(CSS)方式は2013〜2024年にPLC通信(PLC:Power Line Communication、電力線通信)を採用して市場展開している。各方式ともISO、IEC標準になっているが、さらにCHAdeMOはIEEE標準に、米国のコンボ方式はSAE標準になっていることが特徴である。

 このような国際的な流れを見たうえで、 図4に示す日本のCHAdeMOの高出力充電の展開を見ると、

  1. 2017年に150kW(350A×500V)
  2. 2018年に400kW(400A×1kV)
  3. 2020年に900kW(600A×1.5kV)、日本と中国の急速充電統一規格

というロードマップになっており、日本と中国の急速充電統一規格の位置付けがわかる。

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