[特別レポート]

制度化進む日本のローカル5G

― ローカル5G免許申請の最新状況とガイドラインの概要 ―
2020/01/31
(金)
威能 契 インプレスSmartGridニューズレター編集部

昨年(2019年)から制度化が進められていたローカル5G。2019年12月17日に「ローカル5G導入に関するガイドライン」が公表され、同月24日にローカル5Gの免許申請の受付が開始された。
ここでは、ローカル5Gとは何か、導入ガイドラインの概要とともに、最新動向についてレポートする。

2020年1月末時点で免許申請は13事業者

 注目されたローカル5Gの申請受付が、2019年12月24日から開始されて約1カ月が過ぎた。1月末時点でローカル5Gの免許申請者は表1のとおり。CATV事業者が6社と約半分を占め、合計13事業者となっている。

 総務省は、これら申請者を審査のうえ、2月中旬に免許を交付し、春以降に順次利用が始まる。

表1 ローカル5G申請者(2020年1月末時点、該当する業種中の申請者は届出順)
業種 名称 本社/県庁所在地 主な用途
ベンダ 富士通 東京都港区 スマート工場などIoT向け(自社工場に先行導入)
NEC 東京都港区
CATV事業者 秋田ケーブルテレビ 秋田県秋田市 ケーブルテレビ(有線ラスト1マイルの代替)
ジュピターテレコム 東京都千代田区
ケーブルテレビ 栃木県栃木市
ZTV 三重県津市
となみ衛星通信テレビ 富山県南砺市
愛媛CATV 愛媛県松山市
通信事業者 NTT東日本 東京都新宿区 スマート農場やeスポーツ活用を見据えた実証環境の構築
Qtnet 福岡県福岡市 九州工業大学内に産学連携共同研究の環境を構築
大学 東京大学 東京都文京区 実証環境の構築
自治体 東京都 東京都新宿区 中小企業やスタートアップ向け実証環境の構築
徳島県 徳島県徳島市 中小企業等の技術者育成のための実証環境の構築

出所 総務省資料および編集部取材をもとに作成

注目されるローカル5G

 世界中で5G(第5世代)の商用サービスが開始され、日本でもいよいよ2020年の春から、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリアが5Gの商用サービスをスタートする。

 5Gは、高速性(eMBB、最大下り20Gbps)だけでなく、IoTデバイスの同時大量接続(mMTC、100万台/km2)や、無線区間の遅延が1ms以下の低遅延・高信頼性(URLLC)などの特徴をもっているため、自動運転車の制御やトラック・建機などの遠隔操縦、ロボット操作にも十分使えると期待されている。

 また、5Gの新しい動向として、携帯電話事業者による全国向け5Gサービスとは別に注1、地域の企業や自治体、大学等さまざまな主体が、自ら所有する建物や敷地内で、エリアを限定してネットワークを構築して利用できる「ローカル5G」に注目が集まっている。これは、海外ではプライベート・ネットワーク(自営網)と呼ばれ、公共機関などがLTEネットワークを公共安全用のネットワークとして構築し、利用している。

 ローカル5Gを利用すると、工場内の生産ラインを自動制御する「スマート工場」や、携帯電話サービスが十分に整備されていない工場内や地域などで、直接ブロードバンドサービスが受けられるようになる(図1)。


▼注1
すでに携帯電話サービス向けの5G用電波を割り当てられている4キャリアは対象外(2020年1月時点)。

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