[クローズアップ]

ヤンマーエネルギーシステムがFIT発電事業を開始!

― 栃木県で2つのバイオガス発電所が稼働へ ―
2020/03/06
(金)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

ヤンマー(YES)のFIT発電事業のビジネスモデル

 次に、ヤンマー(YES)のFIT発電事業におけるビジネスモデルを見てみよう。

 図2は、ヤンマー(YES)におけるFIT発電事業のビジネスモデルのイメージであり、

  1. 事業者(例:栃木県の下水処理場等)
  2. ヤンマー(YES)(発電事業者)
  3. 電力会社

の3者の関係を示したものである。

 図2に示すように、

 ①ヤンマー(YES)は、発電事業者として下水処理場(例:栃木県)などの事業者に発電設備を導入する。

 ②事業者(例:栃木県)から購入したバイオガスで発電を行い、電力会社に電気をFIT価格(39円/kWh注2)で販売し、売電収入を得る。

 ③下水処理場などを運営する事業者(例:栃木県)は、バイオガスの販売と発電設備用の土地を貸与することによって、ガス売却益と土地の利用料を発電事業者であるヤンマー(YES)から受け取る。

というビジネスモデルであるため、双方がメリットを享受できる。

図2 FIT発電事業:ビジネスモデルのイメージ(主なターゲット:下水処理場、食品工場)

図2 FIT発電事業:ビジネスモデルのイメージ(主なターゲット:下水処理場、食品工場)

出所 ヤンマーエネルギーシステム株式会社「エネルギーソリューションについて」、2020年2月27日

*    *    *

 今後、ヤンマー(YES)は、全国の自治体などに対して、中小規模の下水処理施設などから発生する未利用のエネルギー資源の有効活用を提案し、エネルギーの地産地消を実現できるシステムの構築を推進していく。


▼ 注2
資源エネルギー庁の再生エネルギー「2019年度以降の価格表(調達価格1kWh当たり)」

ページ

関連記事
新刊情報
5G NR(新無線方式)と5Gコアを徹底解説! 本書は2018年9月に出版された『5G教科書』の続編です。5G NR(新無線方式)や5GC(コア・ネットワーク)などの5G技術とネットワークの進化、5...
攻撃者視点によるハッキング体験! 本書は、IoT機器の開発者や品質保証の担当者が、攻撃者の視点に立ってセキュリティ検証を実践するための手法を、事例とともに詳細に解説したものです。実際のサンプル機器に...
本書は、ブロックチェーン技術の電力・エネルギー分野での応用に焦点を当て、その基本的な概念から、世界と日本の応用事例(実証も含む)、法規制や標準化、ビジネスモデルまで、他書では解説されていないアプリケー...