気候サミット:2日間の開催概要
表1 気候サミット(Leaders Summit on Climate)に参加した40のリーダー国および組織
〔1〕世界から40人のリーダーが参加
前出のビロル氏が言及した気候サミットとは、バイデン大統領が、大統領就任直後の2021年1月27日に出した「国内外の気候危機に対処するための大統領令」(Executive Order on Tackling the Climate Crisis at Home and Abroad)注4の中で言及した、世界のリーダーを集めた気候サミットのことである。バイデン大統領は、気候変動対策の取り組みを本格化させるために、就任後100日以内に、この気候サミットを開催することを宣言していたが、実際に2021年4月22〜23日の2日間、「気候サミット」(Leaders Summit on Climate)という名称でオンライン開催された。
同サミットは、今年11月に開催されるCOP26に向けた重要なマイルストーンと位置づけられ、オンラインではあるものの世界から40人のリーダーが参加した(表1)。この40人の中には、今回の気候サミットを機に再結成された「エネルギーと気候に関する主要経済国フォーラム(MEF:Major Economies Forum on Energy and Climate)」の参加国に加え、気候変動に対する強いリーダーシップを発揮している国や気候変動の影響に対して特に脆弱な国、ネットゼロ経済への革新的な道筋を描いている国などが参加した。
〔2〕産業界などからのスピーカーも参加
表1の参加者以外にも産業界などからのスピーカーも招き、さまざまなテーマでのセッションが行われた。2日間のセッションテーマは、表2に示すとおりである。
表2 気候サミット(Leaders Summit on Climate)のセッションテーマ
なお、これらすべてのセッションの様子は、YouTubeにおいてリアルタイムで配信され、現在は、同サミットの公式YouTubeチャンネル注5において、すべてのセッションのアーカイブを確認することができる。