2022年までの気候テックへの投資動向
表1に示したCTVCの分類に基づき、過去2年ほどの分野ごとの投資動向の2020年第3四半期(Q3’20)から2022年第4四半期(Q4’22)までの推移は、図1のような状況になっている。
図1のグラフの対象となっているのは2020年第3四半期から2022年の第4四半期という新型コロナウイルス感染症の影響を受けている期間だが、その間でも最も投資額が少なかった時期で2020年第4四半期の50億ドル(約7,250億円、1ドル145円換算)、最も大きかった時期で120億ドル(約1兆7,400億円)となっている。
この時期の投資動向を分野ごとに比較したものが図2である。
これによると、2022年で最も投資額が大きかった分野は輸送の117億ドル(約1兆6,965億円)であり、それにエネルギー(113億ドル、約1兆6,385億円)、食糧・土地活用(61億ドル、約8,845億円)が続いている。
一方、2021年から2022年の投資額の変化率で見ると、炭素分野の305%という成長率が最も大きくなっており、金額では23億ドル(約3,335億円)となっている。
※ ※ ※
連載の第2回目以降では、このように大きく注目されている気候テックの個々の分野を掘り下げ、さまざまな事例を取り上げながら、その動向を分析する。
(つづく)