[標準化動向]

802.1/802.3の標準化動向(1):40ギガ以上の超高速イーサネットの標準化を検討開始!

=802.1および802.3の標準化動向を整理する=
2006/07/20
(木)
SmartGridニューズレター編集部

ここでは、まずIEEE 802委員会の設立の経緯や組織構成を述べ、その標準化の歴史を整理する。次に、現在のIEEE 802委員会の組織構成や役割、活動内容について解説し、最近の審議内容について紹介する。さらに、本連載の目的とするIEEE 802.1(ブリッジ/VLAN/アーキテクチャ)と、IEEE 802.3(イーサネット)の標準規格について解説する。なお、7月17日から開催されたIEEE 802委員会総会において40Gbps以上の超高速イーサネットの標準化が提案され大きな話題を呼んでいる。

IEEE 802委員会の設立

IEEE 802委員会の設立は、1980年に遡る。1970年代、標準的なコンピュータ・ネットワーク技術は存在せず、コンピュータ同士の接続は、各コンピュータ・ベンダ独自の方式に頼っていた。コンピュータの普及とともに異ベンダのコンピュータ間を高速に相互接続する汎用的な手段が求められるようになってきていた。

そこで、米国の電気・電子技術者の学会であるIEEE (the Institute of Electrical and Electronics Engineers)のコンピュータ分科会(Computer Society)において、域内(構内)向けの高速なネットワーク技術の標準化を行うこととなった。

LAN方式の標準化のための初めての会合は、1980年の2月にカリフォルニアのサンフランシスコ市内のホテルにおいて開催された。80年の2月に開催されたことから「Project 802」と呼称され、その後も「IEEE 802委員会」として広く知られるようになる。

設立当初のIEEE 802委員会の目的は、域内(構内)向けの『唯一の』ネットワーク方式を決めることであった。しかし、XEROX(ゼロックス)、インテル、DEC (いわゆる『DIXコンソーシアム』)が推す「イーサネット」やIBMが推す「トークン・リング」、GM(ゼネラル・モーターズ)が推進する「トークン・バス」など、複数の方式が提案され、各陣営とも一歩も譲らないまま、どちらの方式が優れているかの論争が繰り返された。

結局、1年以上の討論の末、方式の一本化を断念し、

  1. IEEE 802.3WG:CSMA/CD(イーサネット)
     
  2. IEEE 802.4WG:トークン・バス
     
  3. IEEE 802.5WG:トークン・リング

の各WG(ワーキング・グループ)で、3つの方式がそれぞれ別々に標準化されることとなった。その後、IEEE 802委員会は、LANに限らずメトロ域(都市域)向けのネットワーク(MAN、Metro Area Network、都市域網)の標準も手がけることなり、正式名称を「IEEE Project 802 LAN/MAN Standards Committee」(略称:LMSC)と改めた。

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