802.3av(10G EPON)の審議状況
802.3WG内の10G EPON SG(Study Group、検討委員会)において、2006年3月より、局舎から各家庭までを10Gbpsの伝送速度のイーサネット(10GE)で接続するPON (Passive Optical Network)方式として10G EPONの標準化(検討)が開始され、現在、目標仕様の検討が行われている。
本SGは、今回の会合を持って検討委員会としての活動を完了し、次回会合より802.3avタスク・グループとして10G EPONの標準化審議を行う予定である。
【1】すでに決まっている目標仕様
現在までに決まっている主な目標仕様(Objective)は次の通りである。
(1)PONを利用したアクセス・ネットワークの実現
(2)10-12以下のビット・エラー・レート(ビット誤り率)の実現
(3)次の2種類の物理層の規定
- 1芯ファイバ(PON)を用いた下り10 Gbps /上り1 Gbps(非対称物理層)
- 1芯ファイバ(PON)を用いた下り10Gbps /上り10Gbps (対称物理層)
(4)次の構成をサポートする最大3種類のPMD(Physical Medium Dependennt、物理媒体依存部。光インタフェース)の規定
- 光分岐 16および 32 (光分岐64および128についてもAd-Hoc(特別委員会)にて検討)
- 伝送距離 10kmおよび20 km
【2】今回(2006年7月)の審議内容
今回の審議では、合計20件のプレゼンテーション中、半数の10件が日本企業からであり、日本の国内メーカーやサービス・プロバイダからの関心の高さがうかがわれた。
日本国内企業からのプレゼンテーション内容は表1の通りである。
【3】日本勢が802.3avの仕様として主張する内容
NTT(AS研)を中心とする日本勢が802.3avの仕様として主張する項目をまとめると、次のようになる。
(1)上り/下りがそれぞれ10Gbpsの対称伝送速度
(2)29dB以上の許容伝送損失
(3)同一PON上での10G EPONと1G EPONとの共存 (および1G EPONから10G
EPONへの移行)のサポート
(4)EPONの下り信号波長と既存のビデオ配信信号波長(1550~1560nm)との共存
これらの仕様目標のうち、
(1)については 「上り/下り10Gbps」と「上り1G/下り10G」の2種類の方式をサポートすることが802.3avの目標仕様としてすでに決定している。
(2)については、802.3avで規定する最大3種類の光インタフェースの一つとして規定される方向となっている。
(3)、(4)については、802.3avの正式な仕様目標には含めないものの、タスク・フォースにおいて実現性を引き続き議論していくことが決議された。