「街づくり・流通ルネサンス」の一環として開催
IC CARD WORLDは、名称のとおり、ICカードに関する展示会で、ICカードのほか、RFIDに関するテクノロジーや製品、サービスなどが出展されます。もう一方のRETAIL TECH JAPANは、「流通情報システム総合展」という名称も付いているとおり、POS(Point of Sales)レジ、プリンタなどの店舗システムから、サプライチェーン・マネジメントなどの流通情報システムが出展されます。
いずれの展示会も日本経済新聞社が主催する「街づくり・流通ルネサンス」のひとつで、他に「JAPAN SHOP」(店舗総合見本市)、「建築・建材展」、「SECURITY SHOW」(セキュリティ・安全管理総合展)、「フランチャイズ・ショー&ビジネス・エキスポ」、「ライティング・フェア」が同時に開催されます。
なお、「街づくり・流通ルネサンス」は、ガイドブックによれば『総合展示会「街づくり・流通ルネサンス」は、激変する流通・産業界に、次世代に向けた店舗・商業施設の環境づくりを提案します。各種設備・機器、建材、情報システムはじめハード・ソフトの最新情報を総合的に発信、流通業の更なる発展と快適な生活環境の実現をめざします。』ということです。
それでは以下に、同展のなかで注目されていた製品・サービスをピックアップして紹介します。
データベース・サービス
EZ Tag
EZ Tagは、RFIDタグと関連づけるデータを登録するためのレンタルWebデータベース・サービスです(写真2)。アップアンドサイドが企画し、KRDコーポレーションの協賛で共同運用されています。登録できるデータが1,000件までに制限されているほか、グループ・アカウントの登録などができないといった制限があるものの無料で利用できる「EZ Tag」と、登録できるデータの制限がなく、データの一括登録などができる「EZ Tag Enterprise」の2種類があります。まずは、マーケットからどのような反応があるかを見るということですが、RFIDのさらなる普及には必要なサービスと言えるでしょう。
KRDコーポレーションは、このほかにも、「セラミックスICタグ」などを提供しています。「セラミックスICタグ」は、RFIDタグのパッケージをセラミックスにしたもので、200℃の高温に6時間耐える、水を通さない、薬品に冒されにくい、衛生的といった特長があります。また、RFIDタグに記録されているIDを、レーザー加工でタグの表面に書き込むことができるので、タグの読み取りができなくなっても、書き込まれたIDを目で見ることにより読み取りができなくなったタグに関連づけられているデータを、他のタグに関連づけることも容易になります。
平成18年度電子タグ事業
RETAIL TECH JAPANの会場には、平成18年度電子タグ事業を紹介するブース(写真3)が設置されました。
実証実験ごとにブースが分けられ、RFIDタグが貼られた商品(写真4)や書籍(写真5)などが出展されました。
(平成18年度電子タグ事業についての詳細は、次回の連載で取り上げる予定です)