[2]AVCの識別番号は「ISO/IEC 14496-10」
このように、AVC(Advanced Video Coding 、高度動画像圧縮符号化)とは、MPEG-4規格書Part 10のタイトル名であり、2003年に標準化された最新の動画像圧縮符号化標準です。正式には、ISO/IEC 14496-10が標準の識別番号です。このうち「14496」の部分は分野には関係なく、標準が作られる順番に振られる番号(MPEG-4全体に振られた番号)で、「-10」はPart 10(パート10)を表します。
「H.264とMPEG-4 AVC」とは、「H.262とMPEG-2」の関係と同じように技術的に同一の標準(前者は同一の技術仕様、後者は同一のテキストを使用)です。とくにH.264/AVC は、ITU-TとISO/IEC JTC1という2つの標準化機関が合同で、特別にJVT(Joint Video Team、合同ビデオ・チーム)を結成して標準化作業を推進しましたので、結果に対し、それぞれの機関の方法に従って識別番号を与えています。
※この「Q&Aで学ぶ基礎技術:最新の情報圧縮技術〔H.264/AVC〕編」は、著者の承諾を得て、好評発売中の「改訂版 H.264/AVC教科書」の第1章から転載したものです。ご了承ください。