Siemens Gamesa Renewable Energyは2018年2月14日(西ヨーロッパ時間)、デンマークØrsted(エルステッド)から、同社が計画している洋上風力発電所「Hornsea Project Two」向けの発電設備を受注したと発表した。Hornsea Project Twoは、2月1日にイングランドの北海沖で建設が始まった「Hornsea Project One」(参考記事)に隣接する位置に建設予定で、2022年に運転開始の予定。
図 Ørstedが運営する洋上風力発電所
出所 Ørsted
Siemens Gamesa Renewable EnergyはHornsea Project Two向けに、風力発電設備「SG 8.0-167 DD」を供給する。1基当たりの最大出力は8MW(8000kW)。Hornsea Project Twoの合計出力が約1.386GW(約138万6000kW)となっていることから考えると、少なくとも174基を供給する計算になる。
Ørstedは、Hornsea Project Twoの年間発電量について、イギリスの一般世帯の電力消費量にして130万世帯以上になると見ている。World Energy Council(世界エネルギー会議)の2014年の調査によると、イギリスにおける1世帯当たりの年間電力消費量は平均で3941kWh。この数字をそのまま当てはめると、年間発電量は5.123TWh(51億2330万kWh)以上ということになる。設備利用率を計算するとだいたい42%程度になる。Hornsea Project Twoは2022年に運転開始の予定。2020年に運転を開始するHornsea Project One(最大出力は約1.218GW)を超えて、世界最大の洋上風力発電所となる。
Ørstedは現在、Hornsea Project Twoに続いて「Hornsea Project Three」の建設の検討を始めているという。イングランドの北海沖に建設中のHornsea Project Oneに隣接する場所に建設予定で、最大出力は2.4GW(240万kW)で、年間発電量はイギリスの一般世帯の電力消費量にして200万世帯以上になる予定。前出のWorld Energy Councilのデータから計算すると、年間発電量は7.882TWh(78億8200万kW)に達する。2020年に建設を始めて、2025年に運転を開始する計画となっている。
ちなみにØrsted(当時DONG Energy)は、2015年3月にHornsea Project OneでドイツSiemensの風力発電設備を採用すると発表している。その後SiemensがスペインGamesaを買収して、自社の風力発電部門と統合し、2017年4月からSiemens Gamesa Renewable Energyとして活動している。結果として、Hornsea Project Oneに続いてHornsea Project Twoも、Siemens Gamesa Renewable Energyの発電設備を設置することになった。