トヨタ自動車のイギリス法人は2018年3月13日、ロンドン警視庁に燃料電池車(FCV)「MIRAI」を納車したと発表した。ロンドン警視庁はMIRAIを合計11台導入する予定で、この日はそのうちの第一陣の納車となった。ロンドン警視庁はFCHJU(Fuel Cells and Hydrogen 2 Joint Undertaking:欧州燃料電池水素共同実施機構)の補助金を利用してMIRAIを導入した。
図 パトカー仕様になったトヨタ自動車の「MIRAI」
出所 TOYOTA GB
ロンドン市長は市の業務を可能な限り環境にやさしいものにすると宣言しており、ロンドン警視庁は2015年からパトカーとしてハイブリッド車の導入を始めていた。今回導入するMIRAIが初のゼロエミッション車となる。ロンドン警視庁は2020年までに導入する550台の車両をゼロエミッション車、あるいは排ガスが限りなくゼロに近い車両にする方針を示している。
現在、ロンドン市内には水素ステーションが5カ所にあり、今回導入した車両はそのステーションを利用する。今後、ロンドン市内の水素ステーションは増えていくという。ちなみにMIRAIは水素を満充填した状態から、およそ650km走行可能だ。
図 水素ステーションに停車したパトカー仕様の「MIRAI」
出所 TOYOTA GB
ロンドン警視庁が今回導入する11台のMIRAIは、パトカー塗装を施したものとそうでないものの2種類に分かれる。ロンドン警視庁は11台のMIRAIを、犯罪対策や容疑者追尾などの業務だけでなく、業務で日常的に発生する移動にも利用するとしている。
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