福岡市は、市内2カ所でLoRaWANを利用した河川水位計の実証実験を始めると発表した。
福岡市は2018年3月23日、市内2カ所でLoRaWANを利用した河川水位計の実証実験を始めると発表した。実験期間は2018年3月29日から2019年3月31日のおよそ1年間。実験の場所は「稲荷橋」(福岡市中央区清川2丁目)と、「原田橋」(福岡県早良区大字脇山)の2カ所。どちらも、福岡市やエヌ・ティ・ティ ネオメイトなどが展開する実証実験用LoRaWAN通信エリア「Fukuoka City LoRaWAN」の区域に入っており、この通信サービスを利用する。実験はイートラストが担当する。
図 「Fukuoka City LoRaWAN」の通信エリア
出所 エヌ・ティ・ティ ネオメイト
実験では、原田橋と稲荷橋にLoRaWAN通信機能が付いたレーダー水位計を設置し、1年間運用する。設置する水位計は国土交通省が定める「危機管理型水位計の観測基準」とその仕様に準拠している。例えば国土交通省が定める基準では「無給電で5年間の稼働を確保」とあるが、この点は電源となる太陽光発電パネルを水位計に取り付けることで解決している。
水位計が検知したデータはLoRaWANとインターネット回線を経由してクラウドにアップロードする。管理者はWebブラウザでクラウドにアクセスすることで、水位の変化をほぼリアルタイムで確認できる。今回の実験では、低コストで保守が容易な中小河川監視システムの実現を目指すとしている。
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