フリービット、グリーンハウス、スピーディア、トライポッドワークスの4社は5月22日、LoRaWANを活用したサービスの事業化に向けて実証実験を開始したと発表した。4社は今後、IoTサービスの導入や事業化を考える企業に向けて、共同で実証実験を実施するサービス「LoRaWAN検証パッケージ」を提供するとしている。
LoRaWAN検証パッケージの第1弾となる今回の実験の場は、宮城県仙台市の農業生産法人「株式会社舞台(ぶたい)ファーム」が運営する農場。期間は2017年9月まで。気温、照度、土中水分量など農場の状態を示すデータをセンサーで検知し、近隣に設置した基地局にLoRaWANで送信し、基地局からは携帯電話回線でクラウドに接続する。クラウド上では、データの推移をグラフなどの形で表示するプログラムを動作させる。スマートフォン向けの専用アプリケーションでクラウドのプログラムにアクセスすることで、データの推移を確認できる。
図 LoRaWAN検証パッケージにおけるデータの流れ
出所 グリーンハウス
センサー向けのLoRaWAN通信モジュールと、LoRaWAN基地局はグリーンハウスが用意する。基地局からLoRaWANゲートウェイを通って、クラウドまでつながる通信路はフリービットが担当する。スピーディアはクラウド基盤とデータを蓄積する環境、データの推移を表示するプログラムを準備する。トライポッドワークスはスマートフォン向けアプリケーションの開発を担当する。
4社は、今回の実証実験で農業におけるセンサーとLoRaWANの有効な活用法を検証し、サービスとして早期に事業化することを目指すとしている。さらに、フリービットはLoRaWANの普及推進を目指すLoRa Allianceに加入したことも発表した。