スウェーデンの電力会社であるVattenfallは2018年5月16日(中央ヨーロッパ時間)、国内最大級の陸上風力発電所を建設すると発表した。また、デンマークの風力発電設備メーカーであるVestasは、この風力発電所で使用する設備として同社の「V136-4.2MW」(最大出力4.2MW)を84基提供すると発表した。新設の風力発電所の合計出力はおよそ353MW(35万3000kW)となり、2022年に予定する運転開始の時点でスウェーデン最大級の陸上風力発電所となる。
図 Vestasの風力発電設備「V136-4.2MW」。新設の発電所では、これを84基使用する
出所 Vestas
発電所の建設予定地はスウェーデンのÅsele(オーセレ)とLycksele(リュックセレ)にまたがる地帯。総投資額は3億5000万ユーロ(458億5000万円:1ユーロ=131円として換算)で、Vattenfallはそのうちの30%を、Vestasは40%を出資する。残りの30%は、デンマークの年金基金であるPSKが出資する。
図 風力発電所の建設予定地。赤枠と青枠で囲んだ土地に風力発電設備を設置する
出所 Vattenfall
Vattenfallはこの発電所の年間発電量をおよそ1.1TWh(11億kWh)と見積もっている。これはスウェーデンの一般世帯の平均年間電力消費量にしておよそ22万世帯分に当たるという。設備利用率を計算するとおよそ35.6%となる。発電所は2021年に一部が運転を開始し、2022年中に全体の運転が始まる予定だ。