Googleは2018年9月11日(東ヨーロッパ時間)、フィンランドの3カ所の風力発電所から電力を購入する契約を締結したと発表した。Googleは2016年12月に、2017年に同社の世界中の拠点で消費する電力を100%再生可能エネルギー電力で賄える見通しであることを発表している(参考記事)。さらに2018年4月には、2017年にGoogleが全世界で消費した量を超える電力を調達したことを発表している(参考記事)。今回の電力購入契約は、事業拡大により年々膨らむ電力消費量に対応し、100%再生可能エネルギー電力での事業運営を続けるためのものとしている。
図 Googleがフィンランド・ハミナで運営しているデータセンター
出所 Google
今回はフィンランドCPC、フランスNeoen、ドイツWPDの3社と合計で190MW(19万kW)分の電力を購入する契約を交わした。この電力はGoogleがフィンランド南部の街であるハミナ(Hamina)で運営しているデータセンターで消費する予定。3社にとっては、政府の補助金を受けずに建設、運営する風力発電所の電力を販売する初の例になるという。Googleは再生可能エネルギーを利用した発電所が世界各地で増加しており、再生可能エネルギー電力のコストが電力会社から供給を受ける電力のコストを下回るようになってきているという。今回の契約で、Googleがヨーロッパで締結した再生可能エネルギー電力購入契約は14となり、調達電力は900MW(90万kW)に達する。
先述のようにGoogleは全世界の拠点で消費する電力を100%再生可能エネルギーで賄っているが、これは地球環境保護だけでなく、電力調達コスト低減も目的としている。電力会社から購入する電力は燃料価格によって変動する。Googleは。長期間に渡って定額で電力供給を受ける契約を再生可能エネルギー発電所と締結することで、燃料価格の変動による電力コストの変動を避けることができ、電力にかかるコストを長期的に予測可能なものにできるというメリットを挙げている。
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