東京電力ホールディングスは2019年1月18日、デンマークØrsted(エルステッド)と洋上風力発電事業に共同で取り組むと発表した。Ørstedは1991年に世界初の洋上風力発電所を建設し、現在ではヨーロッパの25カ所以上で洋上風力発電所を建設、運営しているほか、アメリカや台湾でも大規模洋上風力発電所の建設計画を進めており、洋上風力発電については世界トップレベルの実績を持っている。
東京電力ホールディングスはまず、千葉県銚子市沖に洋上風力発電所を建設する件について、Ørstedと共同で検討を進めたいとしている。東京電力ホールディングスは2018年11月から、銚子市沖での洋上風力発電事業の実現可能性検証に向けて海底地盤調査を進めている(参考記事)。さらに2019年の元日には、同海域で試験に使用していた洋上風力発電設備を商用化し、「銚子沖洋上風力発電所」として運転を開始している(参考記事)
東京電力ホールディングスは、洋上風力発電所開発に向けて、同社に足りない知識や技術をØrstedから吸収し、日本固有の事情などØrstedが持たない情報やノウハウを提供するなど、お互いに足りないところを補完することで銚子沖での開発をなるべく早く進めたいと考えている。
図 東京電力ホールディングスとØrstedが、互いに足りないところを補完しあう
出所 東京電力ホールディングス
東京電力ホールディングスとØrstedは銚子沖に限らず、さらに広い範囲で協力するとしている。再生可能エネルギーを主力電源の一つとする方針を掲げている東京電力ホールディングスは、Ørstedとの協力関係が再生可能エネルギー事業拡大に向けた強大な地盤になると期待しており、国内外の洋上風力発電事業を発展させる方針を示している。