北海道電力は、小樽市に建設中の「石狩湾新港発電所」1号機が営業運転を開始したと発表した。
北海道電力は2019年2月27日、小樽市に建設中の「石狩湾新港発電所」1号機が営業運転を開始したと発表した。2018年10月に試運転を開始し(参考記事)、11月には発電出力が100%に到達していた。3月下旬までは性能確認などのために、一時的に停止する予定だという。
図 1号機が営業運転を開始した「石狩湾新港発電所」
出所 北海道電力
石狩湾新港発電所は、北海道電力としては初めてのLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)を燃料とするガスタービンコンバインドサイクル発電所。従来は、同社最大規模の火力発電所である「苫東厚真発電所」など、石炭や石油を燃料とする火力発電所しかなかった。北海道電力は今回の営業運転開始が燃料の多様化、電源分散化につながり、道内の電力を安定供給に役立つとしている。
今回営業運転を開始した1号機は2015年8月に着工したもので、最大出力は569.4MW(56万9400kW)。北海道電力は同一規模の発電設備をあと2基建設する予定。2号機は2023年3月に着工し、2026年12月に営業運転開始の予定。3号機は2027年3月に着工し、2030年12月に営業運転を始める予定だ。1号機から3号機まですべてが稼働すると、合計最大出力は1.7082GW(170万8200kW)に達し、苫東厚真発電所(合計出力:1.65GW=165万kW)を超えて、北海道電力としては最大規模の火力発電所になる。
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北海道電力
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