北海道電力は2018年12月4日、顧客へのLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)の供給を始めたと発表した。2018年10月に試運転を開始した同社初のLNGガスタービンコンバインドサイクル発電所「石狩湾新港発電所」(参考記事)向けの燃料として、北海道ガスの「石狩LNG基地」にタンカーで到着したLNGの一部を供給する。
図 北海道電力は電力だけでなく、ガスの供給にも本格的に乗り出す
出所 北海道電力
北海道電力は石狩新港発電所向け燃料として、2015年9月にマレーシアのMalaysia LNGおよび関西電力との間でLNG購入契約を締結しており、2018年8月にはMalaysia LNGからのLNGタンカーが石狩LNG基地に到着している。
北海道電力は2種類の販路を通してLNGを販売する。1つ目は提携を結んでいるエア・ウォーターと岩谷産業に卸供給し、2社が顧客に販売する販路。もう1つは、北海道電力が顧客に直接販売する販路だ。どちらの販路を使う場合でも、タンクローリーを使った輸送はエア・ウォーターと岩谷産業が担当する。
北海道電力は今回のLNG供給開始を機に、ガス供給事業に本格的に乗り出す方針を示している。さらに、顧客拠点のエネルギー消費量削減やCO2排出量削減に向けて、発電設備の運転保守やエネルギー管理などの事業も推進していくとしている。
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北海道電力