▶ サムスン(SamSung)は、展示会開催前日の3月1日(日)、新端末「Galaxy S6 edge」を初めて公開した。同製品は、端末(ハード)のエッジ(金型の枠)まで丸みをもたせたスクリーン(エッジスクリーン)を搭載している点が特徴である。8つのCPUを搭載し、強力な処理性能を備えている。
IoT普及への課題と展望
MWC2015最終日に開催された「Everything is Connected:Enabling IoT」では、IoTプラットフォームの提供や通信規格の策定を進めるAT&T Digital Life、Nest Labs、Icontrol Networksなどの責任者が登壇し、各社/各団体が考える、IoTが普及するために打破すべき課題と将来の可能性について語った。各社の講演内容を紹介する。
▶ セッションのトップバッターとして登壇したAT&T Digital Life社社長のKevin Petersen(ケビン・ピーターセン)氏は、ホームネットワークの現状と将来の展望について説明を行った。現在は、家庭内の「ホームセキュリティ」や、エネルギー管理などの「自動化」など、家庭ごと、分野ごとに焦点が当てられてサービスが考えられているが、今後は、各家庭内のみにとどまらないプラットフォームを構築し、サービスを提供していく必要があると述べた。
▲続いて登壇した、Thread Groupの代表であり、Nest Labs(ネスト・ラボ)のプロダクトマーケティングマネージャーであるChris Boross(クリス・ボロス)氏は、新しいホームネットワークに必要な要素として、「低電力」「機能を回復できる強靭さ」「IPによる通信」「オープンなプロトコルであること」「セキュリティとユーザービリティ」「市場への展開の速さ」「既設の設備の利用」を挙げた。
Thread Groupは、2014年1月にグーグルに買収されたネスト・ラボや、フリースケール、サムスンなどによって立ち上げられた、新しいホームネットワークのプロトコルの策定を目指す団体であり、2015年3月5日現在で、100社を超える企業が参加している。
〔出所 Thread Group講演資料より〕
〔出所 Icontrol Networks講演資料より〕
▲ホームネットワークのプラットフォームを提供している米国Icontrol Networks(アイコントロール・ネットワークス)のマーケティング部門のバイスプレジデントであるGreg Roberts(グレッグ・ロバーツ)氏は、スマートホーム(ハウス)の普及を進めるための課題について説明した。
同氏は、課題として「スマートサーモスタット」「ホームセキュリティ」「照明のコントロール」など、それぞれの機器のコントロールにおいて、設定や使い方、支払い、サポートなどがすべて異なっていること(左図)によって起こる機器やサービス同士の摩擦を挙げ、スマートホームの普及のためには、それぞれの管理を統合して行えるようにする(右図)必要があると述べた。