地域電力各社の新料金プラン、予想どおりの「複雑さ」で次々登場!
新しい年明けの2016年1月7日、東京電力からのプレスリリースを端緒に、4月からの電力小売全面自由化に向けた新料金プランが、地域電力各社から次々と発表されている。表1に、本稿執筆時点(2016年1月29日)までに発表された各社のプランの概要を示す。
表1 地域電力各社の新しい料金プラン(2016年1月発表分)
東京電力:http://www.tepco.co.jp/cc/press/2016/1265396_7738.html
中部電力:http://www.chuden.co.jp/corporate/publicity/pub_release/press/3258993_21432.html
中国電力:http://www.energia.co.jp/press/15/p160113-2.html
四国電力:http://www.yonden.co.jp/press/re1601/data/pr004.pdf
九州電力:http://www.kyuden.co.jp/press_h160115-1
東北電力:http://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1190975_1049.html
これらの新しい料金プランでは、各社とも次のような共通した特長をもっている。
- ライフスタイルに合わせて、効率よく電気を利用するためのプラン
- 時間帯によって料金単価が異なるプラン
- ポイントサービスの導入
- セットプラン(セット割)の提供/他社サービスとの連携
このほか個別の特長として、例えば東京電力では、小売電気事業部門は2016年4月から「東京電力エナジーパートナー株式会社」が担当、順次サービス提供エリアを拡大していくことになっている。2016年4月のスタート時点では、現在の関西電力、中部電力のサービスエリアまで守備範囲を広げていくという。
また、同社では、基本料金を過去1年間のピーク電力をもとに決定する「スマート契約」も選択できるようになる。この契約では、スマートメーターで計測した過去1年間(その月と前11カ月)の各月のピーク電力のうち、最も大きい値を契約電力とし、その契約電力に料金単価を乗じることによって、基本料金を算出する。つまり、使用状況によって基本料金が自動的に変わる契約スタイルとなるのだ。このような仕組みを取り入れることで、家事などを分散して行い、一度に集中して電気製品を使うことがない家庭の場合は、電気代を節約できるようになるという。
さて、こうして多くの選択肢が私たち一般利用者の目の前にずらっと並べられたわけだが、果たして自分に合った料金プランを選び出すのに、苦労を強いられることはないのだろうか?