北九州スマートコミュニティの実証試験のプロフィール
北九州スマートコミュニティの実証試験が行われている、人口98万人の福岡県北九州市の八幡東田地区(7万人。写真1、図1)は、広大な新日鐵住金八幡製鉄所の工場の跡地を再開発し、高度な都市基盤と環境を共生させた次世代のまちづくりを推進して、低炭素社会に向けた取り組みを展開している。さらに、2010年8月には「次世代エネルギー・社会システム実証事業」を推進するため、北九州スマートコミュニティ創造協議会を設立し、同時に「北九州スマートコミュニティ創造事業」のマスタープランを策定(表1)。このマスタープランをもとに、約70社の企業・団体の参画(2013年1月時点)によって北九州スマートコミュニティの実証試験が推進されている。
写真1 北九州市八幡東区東田地区の景観
〔出所 「北九州スマートコミュニティ創造事業マスタープラン」、2010年(平成22年)年8月、 http://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000041577.pdf 〕
図1 北九州スマートコミュニティ創造事業:北九州市の東田エリアの位置
〔出所 http://www.kitaq-smart.jp/saasiteminfoths/listview?nn=SMT&sg=109 、 http://file.kitaq-smart.jp/user05/18_116.jpg 〕
ここでは、表1に示す幹事会社のひとつである富士電機によるスマートメーターの導入をはじめ、デマンドレスポンス(DR)、ダイナミックプライシング(DP)の実証などの取り組みを見ながら、北九州スマートコミュニティ創造事業の展開を見ていく。
表1 北九州スマートコミュニティ創造事業のプロフィール
*新日本製鐵と住友金属工業は2012年10月に合併し、新日鐵住金となった。