oneM2Mにおける標準化作業の流れ
〔1〕ユースケースや要求条件技術仕様書を完成
oneM2Mでは、パートナータイプ2注9として参加しているM2M関連団体の要求条件(Requirements)や、すでに完成している標準規格なども利用して標準化活動が展開されてきた。このような活動を通して、具体的には、oneM2Mではユースケース(活用事例)が2013年の10月に、要求条件技術仕様書が同じく2013年の10月に完成している(図3)。
なお、WG1が担当している「要求条件」に関する作業計画を見ると、表1のようになっている。
〔2〕ユースケースから抽出される要求条件の例
M2Mのユースケース(事例)については、各組織・企業から募集した結果、現在33件程度のユースケースが提案され、採択されている。分野別で多いところは、エネルギー関係、ヘルスケア関係、公共サービス、それからホーム、レジデンシャルなどである。
前出の図3で示したように、これらのユースケースからステージ1として、M2Mに関する「要求条件の技術仕様書」(RTS)注10が制定されたばかりである。
これを作成するベースとして、33件のユースケースから抽出された144件の要求条件として定義されている。ほとんどM2Mに関係するものであるが、それ以外のものとしては表2に示すように、マネジメントやアブストラクション(抽象化)、セマンティックス、セキュリティ、課金、運用などが含まれている。
ただし、oneM2Mでは、今後、新たなバーティカルズがPT2として加入し、更なるユースケースの提案を促進するために、前述のユースケース技術報告書は、オープンのままで継続させ、そこから新たな要求条件の開拓に取り組む姿勢を見せている。
▼注9
パートナータイプ2:one-M2Mのメンバーは、パートナータイプ1(PT1)、パートナータイプ2(PT2)、アソシエイト・メンバー( 政府関係機関)、メンバー(PT1 に属する個別企業)、ゲスト( 加入検討申請中等の組織)の5つに分類された構成となっている。その中でPT2には、M2M関連団体であるOMA(Open Mobile Alliance)、Continua Health A l l -iance、HGI(Home Gateway Initiative)、BBF(Broadband Forum) の4 団体が加入している。このPT2は、いわゆる「バーティカルズ」(Verticals、個別業界)にあたる組織である。
◆図3 出所
〔TTC oneM2M専門委員長 山崎徳和「oneM2M標準化動向その1(活動目的、スコープ、組織、これまでの成果)」、2014 年2 月5 日〕
◆表1 出所
〔TTC oneM2M専門委員長 山崎徳和「oneM2M標準化動向その1(活動目的、スコープ、組織、こ
れまでの成果)」、2014 年2 月5 日〕
▼注10
RTS:Requirements Technical Specification
◆表2 出所
〔TTC oneM2M専門委員長 山崎徳和「oneM2M標準化動向その1(活動目的、スコープ、組織、こ
れまでの成果)」、2014 年2 月5 日〕