[スペシャルインタビュー]

NTTアノードエナジー 取締役 谷口 裕昭 氏に聞く!電力サービスへ本格参入するNTTアノードエナジーの事業戦略

― 再エネを加速させ、エネルギー価値を高める新事業への取り組み ―
2020/01/06
(月)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

NTTグループの人材やノウハウ、技術などを活用してスマートエネルギーを推進

Hiroaki Taniguchi

〔1〕環境/エネルギーに関する社会的な課題解決

―編集部 具体的にはどのように推進していくのでしょうか。

谷口 現在、世界的にさまざまな社会課題の解決を目指して、国際的な枠組み「SDGs」(持続可能な開発目標)注2が定められています。このような中でNTTグループでは、ICT(情報通信技術)を通じてそれら社会課題の解決に取り組んできました。

 環境/エネルギー分野においても同様で、気候変動による地球温暖化対策やそれにつながる再エネの活用、自然災害などによる大規模停電の際の電力供給(レジリエンス向上)、限られたエネルギー資源を省エネしてエネルギー効率の向上を図るなど、社会的な課題の解決が求められています。

 これらの社会的課題に対して、これまでNTTグループが培ってきた人材やノウハウ、技術などのリソースを活用して解決していくのが、大前提となる大きな役割です。

 図1に示した社会課題に加えて、自治体において分散型の再エネが、地方創生に役立つという局面が増えてきていますので、この点にも私たちは役割を果たしていきたいと考えています。

〔2〕エネルギー流通を補完する新たな仕組みづくり

―編集部 具体的にはどのような役割になるのでしょうか。

谷口 私たちの役割は、大きく、「顧客価値創造」「社会基盤の強化」「環境適合」を通してエネルギー流通を補完する新たな仕組みを創り上げ、持続可能な社会を実現していくことを考えています(図2)。

 例えば、ある系統の電気が途絶えたときにバックアップ電源の仕掛けがあれば、太陽光パネル(PV)を付けている家で、昼間それを自立運転に変えて電気が使えるようになります。そこに、今後、蓄電池をセットすると、夜間でも電気を使えるようになります。仮に貯めた電気が枯渇したとしても、余力のある電気自動車(EV)が現場に駆けつけて給電する。

 このような仕組みは、従来のエネルギー流通ネットワークを「補完する仕組み」になると考えています。


▼ 注2
SDGs:エスディージーズ。Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標(2030年までの解決を目指す目標。17ゴールからなる)

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