諸外国のUWBの技術基準との比較
日本のUWB電力基準値(電力マスク。規制電力の最大許容値))と米国、欧州および韓国のUWB電力基準値(欧州および韓国の基準値については、現在案段階のもの)を重ね合わせると、図3のようになります。
米国では、2002年、FCCがUWBの技術基準に関する規則(電力レベル:-41.3dBm/MHz)を策定しています。
欧州においては、2005年9月、日本と同様の構造をもつ暫定電力マスクを公表しパブリック・コメント(国民の意見を政策に反映させるための意見募集)を募集しましたが、現時点では、ローバンドの電力規定値についてはペンディング(留保)とされており、2006年7月に技術基準を正式決定する予定です。
韓国においては、2006年4月、日本と同様の構造をもつ電力マスク案を公表しています。
UWBに関する今後の検討課題
次に示す検討課題については、引き続き情報通信審議会において検討を行うことになっています。
[1] UWBの屋外利用
今後、他の諸外国と同様に、日本においてもUWBを搭載した製品の普及の状況や国際的な動向を踏まえ、車内利用を含む屋外でのUWB利用について、他の無線システムとの周波数共用の検討を継続する。
[2] 干渉軽減技術
3400~4800MHzの周波数帯の既存無線システムおよび将来が導入されている無線システムに対し、有効な干渉軽減技術について、関係者間の合意に基づく実証実験によって確認を行うなど、の検討を継続する。
[3] 新たなアプリケーション
UWBを用いた新たなアプリケーションについては、国際的にもさまざまな分野において研究開発が進められている。このため、日本においても、センサー・ネットワークや衝突防止用車載レーダーなどの新たなアプリケーションについて、国際的な検討動向や国内のニーズなどを総合的に踏まえ検討していく。