坂村健東京大学教授を中心として設立
YRPユビキタス・ネットワーキング研究所( http://www.ubin.jp/ )は、2002年1月に、TRON(※1)の開発者である東京大学大学院 坂村健教授を所長として設立されました。坂村所長のもと、基盤システム研究室、基盤プロトコル研究室、セキュアネットワーキング研究室という3つの研究室を中心に、リアルタイム通信プロトコル、セキュリティ、超小型コンピュータ、ユーザーとの親和性、省リソース、超分散環境における協調処理、研究開発プラットフォームの構築といったテーマに取り組んでいます(各テーマの詳細や研究事例については、同研究所のWebサイトに情報があります)。
![越塚登氏](/sites/default/files/images/061211/RFID005_01.jpg)
また、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所は、単独で活動するのではなく、T-Engineフォーラム 、ユビキタスIDセンター、社団法人トロン協会、東京大学坂村研究室などの組織と連携して活動を展開しています。
例年12月には、TRONに関連する各種の成果や今後の姿が、展示や講演などで紹介される「TRONSHOW 」が開催され、RFIDを利用した実証実験やRFIDに関連する製品やサービスも紹介されています。
今回、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所の副所長で、東京大学大学院の助教授でもある越塚登氏(写真右)にお話をうかがうことができたので、その内容を紹介します(以下、敬称略)。
用語解説
※1 TRON:The Real-time Operating system Nucleus
坂村健教授によって提唱された、コンピュータ・アーキ テクチャで、自動車の燃料噴射システムや自動販売機、コピー機、CPUを内蔵している各種の家電製品といった「組込みシステム」で利用するためのオペレー ティング・システムとして大きなシェアを獲得している。TRONには、いくつかの種類があるが、組込みシステムでは、ITRON(Industrial TRON)とμITRONが利用される。TRONの開発環境として、T-Engineがあり、組込みシステム開発の標準化に貢献している。