表1 中国におけるGDP(国内総生産)の年平均成長率目標の推移(2016年3月)
出所 各種資料を元にインプレスSmartGridニューズレター編集部が作成
中国:人口は世界第1位、GDPは世界第2位
世界第1位の人口13.7億人(IMF統計:2014年)をかかえる中国は、図1に示すように、2010年には米国に次いでGDPが第2位に躍進し、2013年には世界第1位の貿易大国ともなった。一方、経済成長率(実質GDPの成長率)については、2010年の10%台(10.6%)から、最近(2012年、2013年、2014年)では7%台へと低下してきている。
図1 中国経済の中長期展望
第1次産業:農業、林業、漁業など
第2次産業:製造業、建設業、電気・ガス業、工業など
第3次産業:小売業やサービス業など
出所 日本貿易振興機構(ジェトロ)北京事務所 真家陽一、「中国の経済・政策・ビジネス環境の最新動向」、2015年8月5日
このような背景のなかで中国では、今後のGDPに大きな影響を与える新・産業革命「中国製造2025」が2015年5月に発表されて以来、国際的に大きな注目を集めている。
「中国製造2025」のスタート
「中国製造2025」(Made in China 2025)は、中国の最高国家行政機関である国務院(日本の内閣に相当)の配下にある中国工程院(中国における技術分野の最高研究機関)において、「製造郷国戦略研究」プロジェクトが2013年初めに提案され、2013年末に「中国製造2025」の制定を国務院(内閣)に建議したところからスタートした。
これを受けて国務院は、2014年1月、中国工程院からの「製造郷国戦略研究」プロジェクトを承認し、同じく国務院の配下にある工業・情報化部(日本の「省」)を中心に「中国製造2025」戦略計画が策定されることになった。
▼ 注1
本記事の詳細については、『世界のインダストリアルIoT最新動向 2016』(2016年3月30日、インプレス刊)を参考にしていただきたい。