[特集]

2050年に向けて天然ガス・再エネの導入を加速する米国の最新エネルギー事情

― トランプ大統領「パリ協定」離脱表明後の実情 ―
2017/09/20
(水)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

米国の一次エネルギー源の供給・需要の構成

 次に、米国における一次エネルギーの供給と需要の構成を見てみよう。

 図3は、米国の一次エネルギー源の供給・需要構成〔( )内は構成比率%〕を示したもので、左側が一次エネルギー源の供給比率、右側が各部門の需要比率となっている。

図3 米国の一次エネルギーの供給と需要の構成(2016年)〔( )内は構成比率%〕

図3 米国の一次エネルギーの供給と需要の構成(2016年)〔( )内は構成比率%〕

U.S. primary energy consumption by source and sector, 2016
Quadrillion:1000 兆=1015 BTU :British Thermal Unit、英国熱量単位 1BTU:1055 ジュール
出所 Sources : U.S. Energy Information Administration, Monthly Energy Review(April 2017),
Tables1.3, 1.4a, 1.4b, and 2.1−2.6、
https://www.eia.gov/totalenergy/data/monthly/pdf/flow/css_2016_energy.pdf
https://www.eia.gov/totalenergy/data/monthly/

 一次エネルギー源の供給比率(図3左側)を見ると、米国では一次エネルギー源の供給比率は、化石燃料(石油・天然ガス・石炭)が実に81%(=37%+29%+15%)を占め、次いで再生可能エネルギー(以下、再エネ)が10%、原子力が9%(100%が電力部門に供給)と、化石燃料が圧倒的に大きくなっている。

 また、各部門の需要比率(図3右側)を見ると、輸送部門(自動車等)では92%が石油に依存し、工業部門においては45%が天然ガス、38%が石油に依存している。さらに、住宅・商業部門では天然ガスが74%、電力では34%が石炭、27%が天然ガスに依存している。

 以上の傾向を整理したものが表3である。

表3 米国の一次エネルギー源の供給・需要構成の傾向

表3 米国の一次エネルギー源の供給・需要構成の傾向

出所 EIA:Energy Information Administration、米国エネルギー省エネルギー情報局

 図4は、図3のうち、特に米国の再エネに焦点を当てて作成したものである。

図4 米国における再生可能エネルギー構成と各比率(2016年)

図4 米国における再生可能エネルギー構成と各比率(2016年)

(注)構成要素ごとの四捨五入のため、合計は100%にはならない場合がある。
BTU:British Thermal Unit
出所 U.S.Energy Information Administration ,Monthly Energy Review, Table 1.3 and 10.1, April 2017,preliminary data

 これを見ると、米国の再エネ比率はここ数年間、全体の10%で推移して、その合計は10.2×1015BTUである。その内 訳はバイオマスが46%、水力が24%、風力が21%、太陽光が6%となっている。

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