パナソニック:IoT/ウェアラブル向け小型二次電池
IoT時代には、従来のようなIoTデバイスばかりではなく、超小型や円筒型など多様なIoTデバイスに対応できる電源が求められる。これらに応えるため、パナソニックは、IoT/ウェアラブル向け小型二次電池として、「超小型ピン形2次電池」(最小直径:3.65mm、高さ:20mm)と「フレキシブルなリチウムイオン電池」を展示した。
写真10は、開発中の、曲げに強く超薄型のフレキシブルなリチウムイオン電池(カード型3種類)の外観である。表3に示すように、厚さは従来の0.55mm(2016年10月サンプル出荷注4)よりもさらに薄く、わずか0.45mmである。電圧は3.8V、曲げ半径R25mmと円筒型のIoTデバイスにも貼り付けて使用することが可能となっている。
写真10 各種フレキシブルリチウムイオン電池の外観(左からCG-042839、CG-043555、 CG-044065)とフレキシブルのイメージ(右)
出所 編集部撮影
表3 パナソニックのフレキシブルリチウムイオン電池の仕様(2017年10月現在、開発中)
※1 端子部除く。 ※2 同社独自試験方式において。
出所 パナソニックブース内展示パネルより編集部作成
KDDI:4G/5Gで実現するスマートドローン
KDDIは、現在、3GPPで標準化が策定されている第5世代モバイル(5G)を含めて、4G/5Gモジュールを搭載したドローンをスマートドローン(写真11)と位置付け、ドローンの可能性を拡大するデモを行った。
写真11 KDDIの4G/5Gで実現するスマートドローンのデモ
出所 編集部撮影
4G/5Gの携帯通信モジュールを搭載したドローンは、従来のWi-Fiなどの近距離通信内で制御されるローカルエリアを超えた場合でも、携帯通信で飛行制御が可能となるため、安全性を向上させることができる。このようなスマートドローンの開発に向けて、KDDIは、機体や3次元地図、運行管理、クラウドなどから構成される、スマートドローンプラットフォームを開発している。
また、現在、ドローンに搭載されたカメラによる高精細なドローン視点映像(FPV映像、First Person View)は通信帯域の関係でリアルタイムに見ることができない。
そこで、高速・大容量、低遅延の通信が可能な5Gを活用することで、ドローン視点映像を4Kなどの高精細映像でリアルタイムに確認できるようになる。これによって、ドローンの産業用への適用範囲がさらに多くの分野に拡大していくと期待されている。