1,900社以上の展示、6万人が来場したMWC2022
写真1 「エリクソンのMWC2022ハイライト記者説明会」で説明する藤岡 雅宣(ふじおか まさのぶ)氏(エリクソン・ジャパン株式会社 CTO)
出所 「エリクソンのMWC2022ハイライト記者説明会」(2022年3月31日)より
MWC2022は、2月28日から3月3日の4日間、スペイン・バルセロナで開催された。参加企業は1,900社以上、来場者は約200カ国・地域から6万人以上。マイクロソフト、クアルコムなどのIT/通信系企業、テレフォニカやオレンジといった通信事業者などの主要企業をはじめ、新型コロナウイルスの影響で展示を見合わせていたエリクソンやノキアも復活した。日本からは、富士通やNECなどのほか、総務省が設けた日本ブースにもIT関連企業10社が出展した(写真2)。
写真2 200カ国から6万人以上が参加した「MWC Barcelona 2022」会場入り口の様子
出所 石野 純也 撮影
展示内容は“Discover Connectivity Unleashed”(解放されたコネクティビティの発見)をテーマに、次の6領域とその最新テクノロジーにスポットが当てられた。
- 5Gコネクト:産業用5G、次世代6Gテクノロジー
- 最新AI:データと自動化、量子コンピューティング
- クラウドネット:オープンRAN注3、エッジコンピューティング
- フィンテック:アイデンティティとセキュリティ、決済の革新、メタバース
- Internet of Everything(IoTの次の進化):スマートシティ、ドローンとデバイス
- Tech Horizon(次のイノベーション):クリエイティブテック、Diversity4Tech注4、気候とSDGs
▼ 注1
MWC Barcelona 2022:Mobile World Congress Barcelona 2022。
主催は移動体関連事業者等による世界最大の業界団体GSMA(GSM Association、GSM協会)。移動体通信事業者、端末メーカー、コンテンツ事業者等が出展し、各種カンファレンスやキーパーソンによる講演なども開催。新型コロナウイルスの感染拡大によって2020年は開催中止、翌2021年はリアルとリモートによるハイブリッド展示で小規模な開催となっていたが、今回の2022年は3年ぶりの本格的なリアル開催となった。
▼ 注2
2022年3月31日に行われた「エリクソンのMWC2022ハイライト記者説明会」での発表。
▼ 注3
RAN:Radio Access Network、無線アクセス網。携帯電話などの端末とバックボーンを無線通信で結ぶネットワーク。オープンRANは、これをオープンインタフェース仕様に基づいて構築する機能を分離した無線基地局で、これにより基地局をマルチベンダ装置で構成できるため、通信事業者は目的に応じて複数ベンダの製品を柔軟に選び、ネットワークを迅速かつ低コストで構築できる。
▼ 注4
Diversity4Tech:GSMAの新しいDiversity4Techプログラム。テクノロジー業界における性別と全体的な多様性(ダイバーシティ)のギャップを減らし、進歩的な変化を推進し、個人、企業、社会の繁栄を支援するプログラム。