オムニチャネルビジネス報告書2015 [O2Oから進化した最新事例と成功に導くビッグデータ/セキュリティ対策]
2015年3月1日 18:50
今、新たなマーケティング手法として「オムニチャネル」が注目を集めています。
オムニチャネルは「オムニ(すべての)+チャネル(顧客との接点)」という造語であり、顧客との接点になるリアル/ネットの販売チャネルすべてを、連携・融合させる仕組みです。従来、顧客接点は流通チャネルの末端においてのみ構築できるものでしたが、ICTの発展によって、小売店は、実店舗/DM/Web/SNS/ECサイト/モバイルデバイスなどあらゆる顧客接点を活用し、顧客1人1人の満足度を最大化させる購買体験の提供を目指しています。2012年初頭から2013年にかけて国内で注目を浴びた「O2O」(Online to Offline)は、ネットショップ(オンライン)から実店舗(オフライン)へと顧客を誘引することにより、販売機会を最大化する仕組みであり、オムニチャネルの1つの手法であると言えます。
オムニチャネルシステムを構築するには、単なる集客だけでなく、自社物流や在庫管理システムの統合、組織の評価体制の整備、顧客情報に関するビッグデータの活用、そしてセキュリティへの対策が重要になります。
本書では、これらの項目について、課題と成功への秘訣を解説するとともに、オムニチャネルビジネスの動向について、国内外の最新事例を紹介しています。特に、オムニチャネルビジネスが先行している海外事例については、多くの事例を掲載しています。
本報告書では、
第1章では、上述のように実店舗/DM/ウェブ/SNS/ECサイト/モバイルデバイスなどのチャネルと、物流や顧客管理システムなど、多岐にわたる領域と関わるオムニチャネルについて、改めて定義を行います。また、国内で注目されたO2Oからオムニチャネルへの発展の歴史的背景や、「Click and Collect」「Reverse Logistics」など、オムニチャネルを理解するうえで重要となるキーワードについて整理します。
第2章では、オムニチャネル導入を成功させるために重要となる「組織体制」「評価制度」「ロジスティクス」「フルフィルメント」などの仕組みと課題について解説するほか、これらの構築を支援する企業やサービスについても紹介します。
第3章では、オムニチャネルにおいて活用が必須となる「ビッグデータ」について、企業内のデータの一元管理などによる活用事例や、会員ID/ポイント連携による有効活用事例について解説しています。
第4章では、オムニチャネル化を進めるうえで重要となる、個人情報データに関するセキュリティの課題について、国内外の規制の現状や、事例を紹介しながら詳説します。オムニチャネルビジネスにおいて取得するデータについて、データの種類別の注意すべきポイントも一覧化しています。
第5章では、オムニチャネルビジネスに成功している国内外企業の最新事例を、「集客」「注文・顧客対応」「受け取り手段」の各フェーズに分類して解説しています。特に、オムニチャネルが先行している海外事例については、多くの事例を収録しました。
本書は、現在、そして将来的に、オムニチャネルの仕組みを構築しようと考えている企業やその担当者にとって、多角的な検討を行うために必携の一冊です。
