系統充電・一次調整力に対応する国内初の併設型蓄電池、九電みらいエナジーが稼働

収益源の多様化でFIP移行後の事業モデルを確立

インプレスSmartGridニューズレター編集部

2026年2月5日 (木曜) 16:06

国内初の一般送配電事業者認定済み併設型蓄電池を稼働

 九電みらいエナジー株式会社(以下、九電みらいエナジー)は、長崎県の大村メガソーラー第4発電所に併設した蓄電システムの運用を、2026年2月5日に開始した(図1)。同システムは、電力系統からの充電機能を備え、電力需給の瞬間的な変動を抑える「一次調整力」の提供が可能な併設型システムとして、国内で初めて一般送配電事業者の認定を受けたという。同日に発表した。

図1 大村メガソーラー第4発電所に設置された蓄電システム

出所 九電みらいエナジー株式会社 プレスリリース 2026年2月5日、「太陽光×蓄電池で再エネの価値を最大化 」

事業モデル確立し他社にも展開へ

 大村メガソーラー第4発電所では、蓄電システムを活用し、(1)タイムシフト運用、(2)マルチユース運用、(3)FIT(固定価格買取制度)注1からFIP(Feed-in Premium)注2への転換の3点について検証する。

 タイムシフト運用では、昼間は、太陽光発電所からの電力を蓄電池に充電し、出力制御を回避する。夕方は、放電して卸電力市場で売電する。さらに、卸電力市場での取引に加え、需給調整市場にも参加するマルチユース運用により、FITからFIPに転じた場合にも安定した収入が期待できると見込む。

 蓄電システムは、株式会社パワーエックスの蓄電システム「Mega Power 2700A」と、ニシム電子工業株式会社のエネルギーマネジメントシステム「TAMERBA EMS」で構成する(図2)。蓄電池の出力は1990kW、公称容量は8226kWh。

図2 蓄電システムの構成図

出所 ニシム電子工業株式会社 ニュースリリース 2026年2月5日、「ニシム電子工業とパワーエックスが 系統からの充電有りで一次調整力に対応した太陽光併設型蓄電システムの認定を取得」

 実証を通じ、事業モデルの実用化を進め、自社設備への導入に加え、他社発電設備の運用受託にも展開して事業拡大を図る。実証には、資源エネルギー庁の「再生可能エネルギー電源併設型蓄電池導入支援事業」を活用している。


注1:FIT(固定価格買取制度):発電した電気を一定価格で買い取る仕組み。
注2 :FIP(Feed-in Premium):市場価格にプレミアムを上乗せする制度。市場連動型のため、蓄電池を活用した収益最大化に適している。

参考サイト

九電みらいエナジー株式会社 プレスリリース 2026年2月5日、「太陽光×蓄電池で再エネの価値を最大化 」
ニシム電子工業株式会社 ニュースリリース 2026年2月5日、「ニシム電子工業とパワーエックスが 系統からの充電有りで一次調整力に対応した太陽光併設型蓄電システムの認定を取得」

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